生成AIが変えるBtoCビジネスと株式投資の視点
こんにちは、Itoopの原です。
最近、稼ぐことと働くことについて考える機会があり、今の時代、より情報弱者と情報強者がはっきりと分かれているなと実感しました。
さて、2025年も気が付けばあっという間に残り2カ月半となりました。
みなさんは残りの2025年はどんな時間にしますか。
2025年も生成AIは飛躍の年となりました。
これまでの生成AIはどちらかといえば企業活動の裏方にいました。
しかし近年は、商品企画、広告制作、接客体験、エンタメコンテンツなどのあらゆるBtoC領域で、AIが人間と共に価値を創り出す、新しい時代の一歩となりました。
この大きな変化は、テクノロジーの市場が好きな人にとって、ビジネスの理解を深めるだけでなく、株式投資の新たな視点の変化にもなりました。
AIを活用する企業は、単なる効率化ではなく「顧客体験の革新」によって競争優位を築いていて、投資対象としても注目されています。
各企業がどのように取り入れ、顧客ニーズを満たしているのか見てみましょう。
超即応性と、商品開発の革新

セブンイレブンや江崎グリコは、膨大な過去データとトレンド分析を活用し、たったの数時間で新商品案や未知のフレーバーを生み出しています。
これにより、市場の「冷感×健康志向×映え」といった短期的な消費者ニーズを的確に捉え、高速かつ柔軟に商品化することが可能になりました。
これは、従来の開発プロセスを大幅に短縮し、移り変わりの早い消費者ニーズへの柔軟性をを高めることで、他社との差別化を図ることができます。
似たマーケティングで他にも面白い事例はあり、NECと木村屋總本店のコラボマーケティングです。
NECが恋愛感情を構成する要素をAIで実現可能にしました。
この要素を「味覚」に変換し、さらにこれを木村屋總本店が「パン」で表現するというものです。
抽象的な概念をパンという商品に落とし込むという発想が今までありそうでなかったもので、AIによってやっと実現可能になりました。
この活用はこれから拡大していくと感じますし、なによりAI活用が無限大だということを再確認できました。
マーケティング・広告戦略のROI最大化

日本コカ・コーラ、サントリー、キンチョールは、「感性」や「共感」といったクリエイティブな部分をAIで生み出しています。
AIは、SNSトレンドや過去のCMに対する消費者反応を解析し、広告コンセプト、コピー案、最適な演出を提案します。
これにより、キンチョールはターゲット層への正確なアプローチが可能になり、ブランドイメージの刷新と売上拡大に貢献しました。
コカ・コーラは面白い施策を2024年に生み出し、売り上げが右肩上がりになったとのことです。
私も実際に足を運びましたが、期間限定で体験型店舗を原宿にオープンしました。
この商品が陳列された冷蔵ケースの前に立つと、缶が揺れ出し話しかけてくるというものです。
店内には1万本のドリンクが並べられていて、1本ごとにそれぞれのプロファイルが作成されていて、消費者はその中から1本のドリンクを選びます。
プロファイルは1万通りあるのですが、そのプロファイルを生成AIが作成したものになってて、1万通りのプロファイルを短時間で生成したということです。
これを人間が行うとなると、膨大なコストがかかっていたということも考えられますが、そもそもこのような施策自体、アイデアとして出ていたかどうかです。
缶が動き出すというのはとても斬新なアイディアで楽しい体験でした。
ビジネスインパクトは投資家視点にも影響が

上記の事例は、単なる業務効率化に留まらず、企業価値にも関わる改善にもなっています。
商品開発にかかる時間のコストの短縮化と、広告ROIの改善によって、企業の利益率改善になります。
マーケティングAIを活用することでマーケティング効率の改善にもつながり、ブランドの価値にも直結します。消費者に良い印象を与えることは、株式市場でもいい印象を与えることに等しく、高い評価を得やすくなります。
結論として、BtoCビジネスにおける生成AIの活用は、「高速化・高精度化されたデータドリブン経営」の実現を意味し、市場の変化対応力と企業成長性を根本から強化する、最重要の経営戦略となっています。
さいごに
生成AIは、もはや未来の技術ではありません。
すでに私たちの生活の中になくてはならない存在となっています。
上記のように商品を考え、CMを作ったりと、会社のマーケティング戦略を支えています。
テクノロジーに関心のある人なら、この変化をビジネスの視点だけでなく、投資の視点でも有効活用できそうです。
こういった世の中の動きは、自分から情報を取り入れるしかありません。
ただ、企業の情報戦略にのるのか、それともそういった情報をいち早くつかみ、それを自分の生活に取り入れることができるのか。
みなさんはどのように今の情報社会を生きていきますか。
Itoopでは、毎月ITエンジニア向けのイベントを開催しています。
今月は10月21日(火)に「AI×LT会」を開催します。
詳しくは下記のURLからご覧ください。
https://itoop.connpass.com/event/367550/
また、過去のイベント開催の様子も投稿しています。
ぜひご覧ください。
https://itoop.yuima-ru-tokyo.com/category/column/
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【島袋尚美(株式会社ゆいまーる 代表取締役社長)】
『若者のエンパワーメントを通じて、日本を元気に』を理念に、2016年に株式会社ゆいまーるを設立。Itoop(ITエンジニアキャリア支援/ITコンサルティング)、JUNGLE BREWERY(クラフトビール事業)、甘酒・雑貨かふぇ こめどりーみんぐ(飲食店)、Carellia(キャリア支援)など複数の事業を展開。ママ社長として、2児の子育てにも事業にも奔走中。
▶HP:http://yuima-ru-tokyo.com/
▶広報部note:https://note.com/yuimaru_tokyo
【島袋尚美の経歴】
沖縄県出身。筑波大学卒業後、ITエンジニアとして証券会社に入社。
入社2年目で日本IBMに転職し、同時にダブルワークで立ち上げの準備を開始する。
28歳で独立し、2016年に株式会社ゆいまーるを設立。
現在は国際結婚を機に子育てをしながら、ママ社長として複数の事業を精力的に展開中。
その活動は広く注目され、「Vogue」や「沖縄タイムス」をはじめとする多数のメディアで掲載される。

